【日刊レビュー】今なら30%オフ「カイジ・ワンポーカー編」

 安売りということで、いつかまとめて読もうと思ってた今の連載中の新章。ワン・ポーカー編を6巻まとめ読み

 安定と期待のぐるぐるざわざわな博打で脳が焼かれて「ココココ、狂っておる!狂っておる!」を窒息しそうな思いで早く次のページめくって安堵に辿りつかないかと一気に読むこの作品の醍醐味は大健在。

成長のジレンマを見事に続け、ニートカイジくんは今回は1コイン2億円のポーカーで「負けたらやっぱり死ぬんですよね?」をモヤモヤさせながら引っ張るのがうまい新しいラスボス「和也」と決戦。

バットマンのゲームもそうでしたが、悪人達が頑張ってバットマンが毎日脳汁出しながら暴れる君ばりに興奮しっぱなしのゴッサムシティを作ってくれたように、本作の和也もたゆまぬ努力でカイジがゆらゆらしっぱなしのスーパーギャンブルマシンを「こんなこともあろうかと」と言わんばかりに作り込んで待ち構えててくれたのは本当に立派。

そんな和也の罠にバリバリとはまってくカイジの名言「こんな大金をつかめるなんて一生ねぇ!なんだってやってやるぜ!!」が他人事じゃなく聞こえるのはタイムリーな感じ。

今売ってる6巻ぽっちじゃぁ全体の何パーセントなのかもわかりませんが、ここまででも十分に楽しめました。