【日刊レビュー】”人生最大の衝撃”・”今そこにある未来” オキュラス
無職が行く盟友巡りルンルン紀行。今日はFacebook社の一画に構えるOculus(オキュラス)へ。
積もる話もすっ飛ばして、超先端ガジェットのOculusのヘッドセットを被って人類がまだ見ぬ新兵器を存分に体験させてもらいました!!まさに百聞は一見に如かず。
それまで、誰もが「とんでもない体験だ」と漏らす感想を「なんとも大げさに」と思う自分もありましたが、最初の5分のデモを体験した後は「正真正銘にロストバージン級の新体験。やばすぎるだろ!!」と唸りまくり。
まさに、Facebook社の、この体験ルームで同じようにヘッドセットを被った人々が総なめで恋に落ちてく夢の体験。
案内役にしてパイオニアのGOROmanが直々に次から次へと投入してくるコンテンツの津波に存分に溺れさせていただきました。
やってみてびっくり、拡大縮小できる彫刻
VRの新兵器、オキュラス タッチ。思わず「両手にWiiリモコン持ってどうすんの?」という事前の予測はまるで外れ。
完全に未来への鍵。ApplePencilすげぇとか言ってた自分が超バカじゃないと思うほどのスーパーデバイス。
手に持った瞬間にビビるのが「え、手がある?俺の手が!!」と見える目の前に両手が完全なトラッキング精度で飛び出るのにまず度肝を抜かれ。
VR空間にあるものに触れるのに驚きまくる。映像がUE4で綺麗なのはもちろん、とにかくなにもかもがショッキング。まさにマトリクスで目覚めたネオみたいな超衝撃。
全てが楽しかったけど、特に可能性を感じた一つが彫刻。
空間上にバリバリ造形してけるんだけど、ちょいちょいっと作ってクパッと広げたらブワッとでかくしたり小さくしたりできるんだけど、小さい雪だるま作ってぐわっと広げたら目の前にゴジラ並にでかくなった雪だるまがいっちょあがり。
こんなん楽しすぎて1時間くらい勢いでディズニーランド作っちゃう人とか続出しすぎてしょ。
まさにブラックホール並みの没入感、ブラックホール入ったことないですが。
これが本当の次世代インターフェース
しかし、Wiiリモコンと言えば、むしろ失敗したデバイス。直感的なようで、できることに限りがあり、今時のゲームはしにくかったと言えます。
そんな難しいデバイスに未来はあるのか??と思ってたら、あまりの直感さに腰が抜けたのが「仮想空間の手」の存在の万能性。
例えばヘリを操縦するとしたらどんな操作になるのか??などにあまりに直球の回答で晴天の霹靂。
ズバリ、目の前の操縦桿を握ればヘリが操縦できるし、その手を離して、隣の機関銃を握れば銃を撃てる、そのまんまの行動がそのまま反映される、完全な仮想世界でした。
実際、そんなデモじゃなかったのですが、とにかく触ればそのまま物理的に動くレバーやボタンに大喜び。
その辺のゴミを拾っては(VR空間上の)ボタンに投げつけて操縦できたりするのにゲラゲラ笑いながら「ウォオ、ちゃんと動くよー!!俺これ一生やってられるわ!」と完全に現世を捨てれる勢いではまり狂いました。
VR空間のチャットやってみませんか?
GOROmanの案内で次に出てきたのはチャット、VR空間上にチャットの相手が出るだけ「まぁ、そういう実験もされてるんですね」程度に思ったのもやはり罠。
目の前にチャット相手のアバターが出た後
「卓球のラケットとボールがその辺の落ちてますよ」と言われてさぁ大変
「え、まじ!?」とおもむろにラケット握ってサーブ。
VR空間だと重さがないのでサーブスピードが早く、豪速球でボールが飛んでくのも相手のGOROmanの体に当たるのもゲラゲラ笑いながらボール拾っては本気のスマッシュでぶつけあう応酬。
次にライターに火をつけて相手に差し出し「え、タバコ吸えるの?」と思いきや「花火も落ちてるんですよ」と花火に火をつけてシュワシュワーっと綺麗に始まる。もう発狂。
同行したdrunkenANDO氏も「花火は一度に一つづつ」の禁を破ってライター片手に落ちてる花火に火をつけてはほっぽり出しのコンボで10個くらいのドラゴン花火を盛大に着火するわんぱくぶり。
もう、息を切らして遊びまくり、ヘッドセットをつけてることも忘れ、目の前の(仮想世界の)テーブルに手をかけようとしてコケかける。
GOROman曰く、さる有名監督もこの部屋で同じパターンで見事にこけたとのこと。そうした落とし穴も研究の一幕でしょうか。
その他いろんなゲームを遊んで未来を考える
ゲームもいろいろ遊びましたが、本当に目の前にある、というか、普通は目の前で見るが精一杯だった世界に入り込める革命性で言えば、格闘ゲーム(ボクシングやプロレス)ならリングに入って目の前の選手を動かせるし(むしろ選手になれる)野球だって内野席どころか審判の視点でピッチャーの豪速球を見ることができる。
箱庭タイプのRTSも遊ばせてもらいましたが、まさに目の前にある箱庭にキャラクターがひしめいて戦ってる。恐ろしや。
仮想の手でその箱庭に手を突っ込んでキャラを摘むことだって朝飯前の仕組み。なんすかこれ、ドラえもんにもらったんすか。
そんな世界がもう間もなく、ご家庭に売られてしまうってんだから果てしなく恐ろしい。
つきまとう普及の議論と参入タイミング
もうじき発売とはいえ、最初はそれなりのお値打ち品だろうし、抵抗も存分にあることは誰しも思うもの。それこそネットや携帯の普及に5年10年かかったような時間を要すると誰もが口にします。
キラーコンテンツが出て、普及価格帯である2万円代くらいになったらそんな議論も解消されてくと思いますが、iPhoneの登場時に「普及価格帯?俺がなんとかするわ」で孫正義があっさりiPhoneゼロ円キャンペーンを始めたように、SonyやFacebookが「超投資体制作ったので、あとはキラーコンテンツよろ!」と時代を進める意欲は満点で万全。
すでに世界中の好き者開発者も雪崩のようにコンテンツ作ってるので、どこでキラーが出て普及価格帯が促進するか、が議論の焦点とも思われます。
まぁ、そんな話より気になったのは、これ絶対学校とかで導入するだろうし、それを我が物顔で管理するパソコン部とかは普及するまでの数年の間、超ヒーローでしょう。
文化祭とか長蛇の列で皆見たがるだろうし、贔屓の女子にはあのGOROmanのようにデモを見せたり「もっとヘッドセットしっかり固定しよう」とか、VRの世界でイケメン的にマルチプレイを先導したりとか、それなんてエロゲー的な世界が2016年で世界の学校で確定で始まるのではと思うと、なんともたまりません。
人生最大の衝撃
そんな衝撃の体験をこれから雪崩式に人類が経験してくってのはファミコンが出てスーパーマリオやテトリスに人類が丸ごとはまるとか、そういうレベルのブツなわけですが、それをして「人生にとって最も衝撃の出来事」と見切って全コミットした男が巷で噂、奇しくも旧友あるGOROman先生。
Oculusが出た2年前、日本で1早く入手してVR空間の開発をしたってTweetを見た瞬間に見せてもらいに行って、そのまま朝まで飲み交わして、彼の「次はこれだと稲妻に打たれたように確信した」という話を聞いて、そのスタミナと嗅覚に「どんだけ野生のままなんだよ」と思ったんですが、その野生の進撃ぶりは2年間順調に発達しつづけ、とうとうFacebookにジョインまでして実際にOculusと日本のVRを牽引するまでに。
「これは人生最大の衝撃」と言い切ったあの日こそ、彼の才能の根源であり、その成果の山を津波のように魅せられたのは言葉に尽くせない感動があります。
特にこのブツはこれからも多くの議論、物議が醸されるとも思いますが、そこに対して「これはとても大事なものだ、人生で一番大事だ」と天命を見極めたものが切り開いてくれるが故に、こんなに早く家庭に届くんだと思いました。
自分も頑張ろうと思いましたが、同時に、あんな廃人養成ギプスが間もなく世に出ると思うと戦慄ですね。