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ゼペットの採用・途中報告

先日から大募集してる新スタジオの採用状況ですが、プログラマーの応募が採用枠を大幅に超えて多数になったため、先日の26日までに申し出いただいた方までで選考締め切りとさせていただきました。

このたびは多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。


また、採用課題に熱心に取り組んでいただいたにも関わらず、全ての人によいご返事が出来ないことを大変心苦しく思います。より多くの人とチャンスを共有できる器を作るべく、今後とも精進させていただきたいと思います。


引き続き企画職(ゲームデザイン・レベルデザイン)とグラフィック(3Dモーション、デザイン)の募集をしていますが、募集を始めてから一月半で目覚ましく状況が変わってきたので、応募を考えていただく参考に、状況をお知らせします。

最後に、採用したプログラマのゲームを一つだけ紹介したいと思います。


応募状況


求人は難しいというのは身に染みて知ってはいたのですが、今回は求人広告にビタ一文使わず、短期間で30人以上(全員Unity使い)の方々から応募をいただけたことを非常に光栄に思います。

現在15人ほどが確定しつつあり、20数人を収容する規模でスタジオを作ってたのですが、既に拡張工事まで検討し始めてる状況です。

嬉しい悲鳴としては、こういった盛り上がった機会でもないと会えないような人々がウチで働くことに興味を持ってくれ、そこから伸びるであろう可能性に今まで見たことのない未来を感じざるをえず、単なる枠のための足斬りなどもったいなくてしょうがないので、スタジオ作るだけでも大変だったのですが、さらに地盤、器を広く固くするための仕事がもりもり増えてる今日この頃です。


っと、難しい言い方でしたが、いろんな人の応募を見て嬉しかったのは「皆ゲーム作りたいんだなぁ」っとしみじみ感じた事です。

今回、パチンコの作成という採用課題を出した狙いでもありますが、そういう「作りたい」熱意って、履歴で立派な経歴を並べられるより、実際の課題を見ると100倍分かりやすいと痛感しました。

実際のスタジオオープンの日に、各人に自己紹介しながら、応募時の作品のプレゼンをしてもらうつもりなので、初日から熱い連鎖反応が始まると思うとすげぇ楽しみです。


ココは面白いことになるという直感で集まるスタッフ


面接で聞く志望動機の質問に「直感なんですが、きっと面白いことになると思って」と答える人が結構いたのですが、実際のところ、求人広告に1円も使わないのに応募が多数集まった理由は、その「面白そうな気配」に他ならないと思います。というか、面白くするためにめちゃくちゃ尽力しました

実際のところ、求人始めた時は、なんぼハヤリのUnityとはいえ、1からゲームを作って提出なんて重い課題、何人がやってくれるだろうと心配でしたが、課題がなかったらこの数倍の応募数になったのではと思うと、課題付けといて良かった〜とは思ったりします。

新スタジオのエントリ書いた時には「冬休みで課題作ってくれて、1月に応募してくれればいいや」と思ってたのですが、そんな算段を遙かに越えるスピードで応募が来て締め切らざるを得ない勢いでした。

いろいろと「ココは面白くなる」と念を込めてあれこれ書いたことをしっかりキャッチしてくれた人がこんなにたくさんいるなんて、日本も捨てたもんじゃねぇぜとグっと来た感じです。

逆に、面白そうって雰囲気がないと、どんな大手で求人してもまぁぁぁぁぁぁぁぁったく応募って来ないんですよ。

もともと、求人する上で私が仕掛けたかったことって、クリエーターの欲求をくすぐることで、面白いところで働くということもさることながら、やはり、クリエーターは自分で出来る可能性を出し切りたいという願望があるのが当然で、そのためには何よりモチベーションが高まるのが一番ですし、モチベーションが高まる要因として良きライバルとなる同僚に巡りあったり、適度に気分転換できる刺激や環境が日常にあったり、そんな仕掛けをたっぷり用意したというのが新スタジオのエントリであり、それらの仕掛けに予算を割いたこと自体が求人用の広告費用とも言えます。


実際にこのエントリに書いた設備はほとんど入ったのですが、自分も楽しいですし、面接者を始め来る人々もかなり気に入ってくれてるので、あとは狙い通り良い物がガンガン生み出されてくれるよう祈るばかり。


そもそも「環境が人をクリエイティブにする」とは言いますが、歴史的な傑作を作ったにも関わらず、同じ人間が見る影もないクソゲーを作るということを目の当たりにしたことが何回かあり、傑作とクソゲーの狭間に変わった環境の違いから、何が人をクリエイティブにし、何が逆にクソゲーリエーターにするのかというのは常々考えさせられていました(無論、今のスタジオは最高のクリエーターを作る環境のつもりです)


そういう意味では、Googleなどの、シリコンバレーベンチャー的な論法に近く、自分もそんなことが出来たらなぁと常々思ってて実際やってみたら結構イケるじゃん!な感触ありでした。

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター


求人というと都心のが人口が多い関係上、多数の人員を確保しやすいというのが定説ですが、欧米で成功してる若手の会社では、敢えて郊外に面白くて機能的なスタジオを構え、都心在住の人の通勤をアシストする専用バスまで設けるという、定説のまんま逆を行く会社がここ10年は増えまくりました。

これは実際、そういうスタジオ作りやすいんですよ、郊外のが(^^;(例えばジブリも郊外)
(ちなみにウチは渋谷から15分で来れます)

前にTwitterCEDECというゲーム業界のカンファレンスの委員長が、業界の閉塞間に対し「東京にいるのがいけないと思う」とメンションをくれて「いや、あなたの会社新宿じゃん」とは突っ込まなかったのですが、実際に、求人が減るであろう郊外の中小にこれだけ募集が集まって、来てくれる人がこぞって「これだ!」と言ってくれると、勇気を出して定説の逆張りをやって良かったと思うと同時に、今後会社でかくなってもこのスタンスは変わらないだろうなぁと考えています。

願わくばAppleGoogleみたいに地域を盛り上げつつ、郊外の良さを味わえる職場を作ってきたいとは思いますが、まだオープンもしてないのに気が早すぎますですね。

そんな訳で、モチベーションのブースト力満点のスタジオを作り、才気溢れる人がごった煮される2月のオープンは、業界で結構な経験を持つ私ですら可能性未知数。

そもそも、Unityやらスマフォやらでゲームの開発スタンスってほぼリセットされてるようなものなので、新年は良いスタートになればと期待しています。


35歳のプログラマーデビュー


そんな弊社の採用募集に、35歳定年説のあるプログラマー職に、むしろ35歳でプログラマーデビュー(業務未経験)という応募がありました。

言わずもがな、採用って若い人のが検討しやすく、30も半ばを越えての応募っていろいろ考えさせられることも多く、一般的にも書類選考で落ちることも多くなりがちではと思います。

結論から言えば、その方は採用になったのですが、そもそも、ウチの応募って日本的な履歴書の提出を義務づけてないですし、だいたいは応募があると作品が楽しみなので、まずそっちから見るのですが。

実際の所、その人の応募された作品は開いて3秒で爆笑。さんま的に言えば「ごぉ〜かぁ〜く!」な勢い。

履歴にはあまりプログラム業務の経験が書いてなかったので、面接で聞いてみようと思って会ってみると、会社での業務経験は全くの0という。

よくよく話してみると、丁寧な仕事をされる方ということがわかり、採用に前向きになるものの、現状のように才気溢れる若者の応募も多数あるなか、どうして定年説がちらつく35のオッサンを採用(=他の人が落ちる)せにゃならんのだ?!とは正直思ってしまい「一通りの応募が来るまで返事は待って下さい」と言って面接の日は終えました。

その日から壮絶に私の中で

「彼のセンスは光ってる。ある意味、全応募の中で一番光ってたかも知れない。彼を落とすことは今回の求人プロジェクトの冒涜とすら言える」

「いや、35で経験0(実際にアプリは出されたことアリ)っすよ」

の二つが葛藤しまくりました。

35歳定年説はいろいろな形で語られてますが、私がよく感じるのは

#A モチベーションが枯れればプロとしては死んだも同然
#B 一通りの仕事を覚えた、やったあとに興味を失いがち、それが30過ぎになるとよくある
#C 長年、全力で開発に取り組み続けることで、突如、焦燥的に疲れを自覚することがある


などの現象で、実際に高い割愛で30代になったら一線は無理!という人がいます(ある意味、こんなことを求人で言うなと(^^;)

とどのつまり、モチベーションが枯れてしまうことが問題なのですが、そうなったらそうなったで「どうやら私は定年のようです。アディオス!」となってくれればいいのですが、大抵の場合は壮絶な腐臭を放ちながら組織全体の動きを止めつつ、周囲の「早く辞めればいいのに」という念波をはねのけ、逆にやる気ある人を辞めさせる要因にすらなりつつ「自分は転職していける場所がないから」と深刻な人生相談を連発してくれるものですが、職場としてはそんな話よりもどうやったら、今あるヒットを超える、新しいヒットを生み出せるかを真剣に議論しなければならない場なのに、そんなものに囚われる悔しさって異常なんすよね。なので私もかつてはそんな人がいる職場は一秒でも早く辞めたいと思って実際辞めていったものでした。


っというわけで、なによりモチベーションが重要。


モチベーションと通用するセンスがあれば年齢なんざ気にしないぜなわけですが、反面、モチベーション枯れたのに会社に依存してこびりつく老人が発生しないようにしたいのは全ての責任が問われる経営者としては気になるところ。


いずれにせよ、そこで重要になってくるのは上記のB(器用貧乏化)やC(燃え尽き症候群)の対策で、面白いゲームを作ってヒットさせるのと同様にクリエーター達が輝いたまま、将来へと成長を続けてくのはもっと重要と考えています。(なので、ウチの会社では3分の1が、和室の休憩スペースで、さぼって雑談してる合間に仕事しようという大胆な間取り)


実は、なにが言いたいかと言うと、中年開発者の悪口を言いたいわけではなくて、私自身もとっくに中年なのと、この業界のジンクスのひとつである35歳定年とかいうのを、正攻法で打ち破って50歳でも60歳でもピクサーやディズニーで働く職人のように、びかびかに光るベテランが生まれる職場であることが大事なのだ!!っと、前々から思っていたのですが、彼はその私の思想を真っ向から試す試金石みたいなもので(本人がプレッシャーに思って速攻辞めちゃったらこの話忘れて下さい)いくつかの角度から、彼がちゃんと一線で働けると検証できたなら、是非採用させてもらおうと思ったのでした。


結局、採用を決心したのは「自作したアプリのコードを見てどれくらい現場で通用するか、どれくらいフォローが必要かで考えていいですか?」とお願いしてプロジェクトを送ってもらい、コードをみたのですが、私が今、もっとも重要と考える丁寧なコード(丁寧な英語でWarningのないコード)をObj-Cの推奨ガイドを守って組まれており、経験が浅いことで、むしろいろんな言語の癖が変に現れない、Obj-Cネイティブなコードであることが見やすく、これならウチの期待する水準の仕事が出来る!と確信し、採用となったのでした。

そんな彼の、才気溢れる応募作品はこちら

※CPUが遅いとズレちゃうので、もしズレたら、ページをリロードしてもう一度お試しください。
※2週目が輪唱になって面白いです。


今回、私は採用者の立場でこうした応募作を見ることに立ち会いましたが、人生を変えるほどのクリエイティブ性ってたまらなく面白いよなぁと唸らされっぱなしでした。

そんな彼らと働いてみたいグラフィック(既に実力者が続々集結中!)、企画の方々の応募、引き続きお待ちしております。