変な話

シグルイという漫画が大好きなのですが、かみさんに「ホントにやめて欲しい」と言わしめるほど一見趣味悪く見えるのですが、反して大傑作です。

シグルイ 12 (チャンピオンREDコミックス)

シグルイ 12 (チャンピオンREDコミックス)

超絶に残酷・ストイックな剣士の話、と無理矢理くくれないほど奥深い勢いをもった漫画なんですが、それはそれとしてこの漫画読んででついついしっくりくるのが、「権力の圧倒性」な部分。

絶対主君と、主君に対する大義とか。そんな言い方するとカッコよすぎてかえってわかんないんですが。

つまり、超絶に偉い人と(殿様)と、その偉い人への接し方って、つまるところ人それぞれの、目上に対する取り入り方そのまんまというか。

凄い実力ある剣士なら己を磨き、力を備えることだし、そうじゃなければ、目上の方が喜ぶであろうことをとにかく考えて取り入るためならなんでもします、処世術タイプというか。

特に当時の社会って明確な決まり事うんぬんより、個人個人の畏怖の念や、取り入ってなんとかしようというという虚栄心だったりとか、なんかそーいう人間の心の脆さ、愚かさとかだだ漏れてて、それゆえに人間ドラマとして傑作になりえるというか(合理うんぬん抜きでもろい真の人間性の色が濃い)

まーそんな話を突然したくなったってのは、また別の話で、おっきな会社だと、誰がそうしたかったわけでもないのに、勝手に作られた個人個人のイメージに縛られて、変な暴走になるよなー、と思うこともあったりして。
無理矢理実際の話をハズして言えば「うちの会社は代々パズルが好き」というイメージに縛られて「パズル以外のゲーム作っちゃいけない」「そんなこと言う奴は会社員としておかしい」とか、そういう意識を周囲に広めちゃうのって、前述でいう剣士じゃなくて、処世術タイプで、そーいう役目って昔から人間集まると出来てきちゃうんだよなー、と。
(長い目で見れば剣士は処世術タイプに抑制・駆逐される)

まー早い話で言えばおっきな会社になると処世術に囚われてウザイ決まり事をたくさん作りたがる人がぽろぽろ沸いてくるイメージがあって(それは殿がお気に目さらぬでござる、みたいなことを言う人)上の漫画だと、そういった人がはっきり悪役として描かれるんだけど、現代でもそーいうことってあるよ、あるある、と思いつつ、現代なら、そんな仕組みが気に入らなければいくらでも転職できるので、っというか今はいろいろ大変だけど、楽になったところは凄い楽になったと我を振り返って、変な話をしたくなった、って話でした。